ADHDは遺伝!?その問題に関連する論文・研究結果6つ紹介

発達障害

私もADHDなんだけど、遺伝があるとしたら親もADHDということなのかな

自分がADHDで将来、自分の子どももADHDになるんじゃないかと思って不安です

ADHDは先天的な脳の機能障害と言われてます。治すことも難しいため、一生付き合っていく必要もあります。ADHDにおいては、やはりなぜADHDになったのだろうと原因を探ったり、将来の家族に遺伝させたくないと願う方も多いことでしょう。

そこで今回は、ADHDは遺伝かどうかの問題に関連する論文や研究結果を紹介します。

先に結論としては、まだ遺伝かどうかはわかっていないそうです。特性が似ることがあっても今度はそれが障害に値するレベルかどうかを判断する基準もぐちゃぐちゃになっているようです。

大事なのはADHDだとしてもどんな特性があるのか把握して上手に付き合うことだと思います。

それではさっそくみていきましょう。

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遺伝する確率は約70%といわれる研究結果

医師と患者をつなぐプラットフォーム「Medical Note」で自治医科大学附属病院とちぎ医療福祉センター准教授門田行史先生が、ある研究結果を紹介します。内容は以下のとおりです。

親がADHDの場合、その子どもがADHDである可能性は非ADHDの親の場合を比べると5〜10倍高い。つまり50〜80(平均70%)ADHDになる可能性が高いことを示唆している。

通常、ADHDは6%前後の確率で生まれてくるといわれており、そう考えるこの平均70%の数字は高いですよね。ただし、100%ではないところがポイントですね。

引用:医師と患者をつなぐプラットフォームMedical Note

睡眠障害の遺伝子リスクとADHD

浜松医科大学子どものこころの発達研究センターの高橋長秀客員准教授は同センター土屋賢治教授らとともに、ナルコレプシーと呼ばれる睡眠障害とADHDにおける症状の多動・衝動性っと不注意症状が遺伝的に関連していると世界で初めて報告しています。

ナルコレプシーとは

ナルコレプシーとは日本では「居眠り病」ともいわれ、時と場所関係なく居眠りを何回もしてしまう症状のことです。また大喜びなど感情が爆発した瞬間、ガクっと手足の力が抜けたりする症状のことを指します。

この研究結果から素人として学べることとしては、「睡眠」はADHDの特性と関連することから、睡眠の質をあげることでADHDの特性の異常を緩和できるのではないかなと思いました。

引用:Translational psychiatry

【アメリカ】ADHDは遺伝率が高いことがわかっているが、原因はまだわかっていない

アメリカ精神医学会のホームページにはADHDについて「未だADHDの原因はわかっていない」と記載されています。

また、胎児期の殺虫剤や除草剤の影響や、生後の古い住宅のペンキに含まれる鉛などの環境物質による影響、水銀による影響もADHDのリスクを高めると報告されています。

引用:朝日新聞

【カリフォルニア大学】「性格を決めるヒトゲノム領域」が特定される

性格の主要な5因子(ビックファイブ)

カリフォルニア大学の研究によると「性格の主要な5因子」に対応するヒトゲノム領域が特定され、「外交性とADHD」、「神経症傾向とうつ病」、「開放性と統合失調症や双極性障害」などと性格と精神疾患の発症しやすさの間に相関性があることがわかったといいます。

個人的には心理学や医学の専門ではないのでよくわからないのですが、確かに発達障害の凸凹さや精神疾患と性格は相互関係があって、それによって行動も決まっていることはイメージできますよね。

また報告では、ADHDは外交性の突然変異なのではないかということが示唆されています。

引用:WIRED

成人におけるADHD遺伝は30%程度

Dorretらによる双子家族から研究した結果、成人におけるADHDの遺伝性は30%と推定されるという報告があります。これは子どもの時に比べて遺伝性が低くなることが示されています。

引用:ADHDに関する最近の話題

【イギリス】ターパル教授「ADHDはしつけや環境ではなく、遺伝子的要因」

イギリスカーディフ大学のアニタ・ターパル教授は以下のように語った。

ADHDは同じ家系内での事例が多いことから、遺伝子的要因があるだろうとは長年思われてきた。しかし今回、初めて直接的な遺伝的連関を発見し、興奮している

AFPBB News

またイギリスの研究チームがADHDは「コピー数多型(CNV)」と呼ばれる領域において違いがあるということを明らかにしました。

CNVとは

CNVとはCopy Number Variationの略で、ある集団の中で1細胞あたりのコピー数が個人間で異なるゲノム領域のことを表します。

【まとめ】ADHDの遺伝の可能性は高い!睡眠や性格も影響する

いかがでしたでしょうか。今回はADHDは遺伝かどうかに関連する論文を紹介しました。しかし今回はADHDは遺伝の可能性が高いというエビデンスを並べたので、ADHDは遺伝の可能性が高いとなりましたが、そうではないと論述している研究もあるかもしれませんね。

またこの論文からの私の学びは以下のとおりです。

今回学んだこと

・遺伝による影響は成人になるに連れて薄れる可能性
・結局、ADHDと睡眠の関係性は高いので、睡眠の質は上げたい
・性格のビッグファイブにおける外交性とADHDが関連していることは意外。自分の外交性について棚卸してみたい

それでは本記事をここまで読んでくださりありがとうございます。

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この記事を書いた人
くんポンコツ

田舎から、ぽんこつに綴ります。双極性障害とADHD持ちのぽんこつライター。温泉施設でwebマーケのアルバイトをしながら小さな会社を経営中。来年目標でカフェをつくるプロジェクトを実施中|手網珈琲 | 複業 | ローカル | 二拠点生活 | 東京から地方へ戻り組 | 村育ち | ばあちゃん子 | 30↑

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