こんにちは、自身もADHDとASD、二次障害の双極性障害を持ちながら、発達障害児の育児奮闘中のエビあゆと申します。
筆者も経験した育児ノイローゼ。
今回はADHDママの育児はなぜ大変なのか、またその解決策についてひも解いていきたいと思います。
ADHD当事者の育児ノイローゼのTwitterでの声

ご自身がADHDのママさんのikujinoiro-zenikansuru声をいくつかTwitterからあつめてみました。
同時進行のマルチタスクはADHDママにとってツライですよね…。
予定がバッティング、見通しのないはじめての経験、荷物がおおくなってしまう…ADHDあるあるパニックですね…。
子どもにとってよいママになろうとすればするほど苦しくなって追い詰められてしまいますよね。
自分ではコントロールできない予定がどんどん入ってくると優先順位がわからず苦しくなります。
忘れ物が多いのも、ADHDママあるあるですが、それによって先生との人間関係にまで影響してくると思うと、自分を責めてしまいますよね。
Twitterでの声をあつめてみましたが、みなさん特性が故の悩みから育児ノイローゼに繋がっているのかもしれません。またワンオペ度が上がってしまうと、育児ノイローゼにさらになりやすく、苦労しているADHDママさんも多いです。
ADHDママが育児ノイローゼになる理由4選

ADHDママが育児ノイローゼになる理由4選をあげてみます。
1.複数のことを同時進行することのむずかしさ
(マルチタスク)
2.忘れ物が多い
3.家事がうまくこなせない
4.感情を抑えることが難しい
上記の大きな4つの理由により育児が困難になってしまうこと。
これらの積み重ねによって育児ノイローゼに発展してしまう可能性があります。
1.複数のことを同時進行することのむずかしさ
それでは、一つずつひも解いてみようと思います。
まず、一度に複数のことを同時進行することのむずかしさについて。
こちらはマルチタスクについてなのですが、例えば、朝の登園前の準備。自分の準備と子供の準備を同時進行ですすめなければなりません。
子供が複数人いたらさらに混乱。ADHÐママにとって一度に複数のことをこなすのは大パニックです。
ひとつの動作をしているうちにもう一つのことがぬけおちてしまうなんてしょっちゅう。
まず何から手をつけてよいか優先順位がわかりません。思いついたことから行動すると何かがぬけおちます。
子供と自分の着替えをするだけでヘトヘト…そんな日も多々あります。
2.忘れ物が多い
次に二点目、マルチタスクに通じるものがありますが、忘れ物が多いこと。
育児には、自分の持ち物のほかに子どもの持ち物もあります。
自分のもちものですら忘れ物が多いのに、さらに子どもの持ち物となると…容易に想像がつきますよね。
連絡帳を書いたのにわすれた、いついつまでに用意してくださいという書類を提出しわすれた、そもそも園の行事の日程をかん違いしてわすれた…
数々の「わすれた」のオンパレード…またやってしまった!どうして私はわすれものが多いのだろう…子どもや先生にまで迷惑をおかけして…
これではママの自己肯定感のダダ下がりです。。。
3.家事がうまくこなせない
次に、三点目、家事がうまくこなせないことについて。
こちらもマルチタスクに関わりますが、複数の家事を同時進行に進めるのはむずかしいです。
なかには、料理そのものが苦手、料理はすきだけどあと片付けが苦手…掃除が苦手、片づけられない、物があふれだす…何をどこにしまったか覚えていられない、探し物が多い…
苦手苦手のオンパレード。家事を効率よくこなすことは大変むずかしいです。
夫婦二人のときはそれでもなんとかこなしていたことも、子どもがいるとなかなか難しいです。
というのも、こどもは待ってはくれないし次から次へと汚して散らかします。
また、大人だけなら気軽に外食で済ますことができたとしても、子どもがいれば毎回外食三昧というわけにはいきません。
栄養バランスだって大切です。
4.感情をおさえることがむずかしい
最後に4点目の感情をおさえることがむずかしいことについて。
…これは一般的なADHDのない定型ママでもむずかしいと思います。
子育ては思いどおりには進みません。
感情のおもむくまま自分のしたいように動き回る子どもにイライラしない大人なんていません。
しかし、ADHDの特性があると、自分の感情をおさえきれず、爆発しやすいといった特性もあります。
頭ごなしに子どもを叱りすぎてしまったり、抑えきれない気持ちの高ぶりでどなってしまい、あとから後悔したり…
一見どんなママでもありそうなことですが、ADHDの特性があると顕著にあらわれてしまうかもしれません。
そして、爆発しては怒り⇒後悔するという負のループにはまれば、こんなママでごめんね…と自分で自分をどんどん責めていってしまいます。
これらの4つの理由からADHDママの自己肯定感がどんどん下がり、育児ノイローゼにまっしぐらです。
育児ノイローゼ、筆者の場合

次にあげるのは、筆者のリアル体験談です。
筆者自身なにが育児で一番大変に感じているかというと4番目の感情をおさえることがむずかしい点です。
最近では、ああいえばこういう時期にもはいりました。何か言えば屁理屈でかえしてくる第一反抗期です。
イライラするな、スルーせよといってもイライラしてしまうのがヒトの性。特に母親であるママにADHDがあると、なかなかスルーできずに一挙一動気になって反応してしまいます。
最初はおだやかな口調も徐々に鬼のような形相に…気づいたら強い口調で叱ってしまう、子どもも大泣き、つられて大泣き…高ぶる感情をおさえきれず、子どもと一緒に大泣き。あとから取り乱して申し訳なかった、あんなに叱ることでもなかったと反省しては泣き…
こんなことが続くと自分は母親にむいてないのではないか、自分が母親じゃないほうがよかったのではないか…と子どもたちに申し訳ない気持ちでいっぱいで本当に落ち込みます。
育児ノイローゼってこういうところから来るんだと思います。
ADHDの特性からくる衝動性や多動f注意が複雑にからみあって、母親自身の自己肯定感を引き下げてしまう…それが大きな要因なのだと思います。
育児ノイローゼ対処法は?

では、育児ノイローゼになってしまったとき、あるいはならないようにするためには、どのような解決策や対処法があるでしょうか。
全てを完璧にしようとしない
一つ目は、全てを完璧にしようとしないこと。
これは二人目を出産した際に産婦人科の先生に言われたのですが、とにかく手を抜けるところは抜く。
マルチタスクが苦手なら、マルチにならないようタスクをとことん減らすこと。
あれもこれも出来るときにやろうとしてしまいがちだけど、あえてあれもこれもしない。今日は洗濯だけやろう、料理はなにも考えなくていいカレーや冷凍餃子でいいや、それで充分じゃないでしょうか。
洗濯しない日に、ちゃんとした料理を作ればいいんです。
それで死んでしまうことはないんだから、手の抜き加減。どう手を抜くか、することよりもしないことを考える。それが大事。
医療サービスや福祉の手を借りる
二つ目は、一つ目にも通じますが、医療サービスや福祉の手を借りること。
筆者も利用していますが、ヘルパーさんや訪問看護師さんを利用するのも育児ノイローゼに有効かと思います。
週三回、ヘルパーさんに掃除や料理などの家事を手伝ってもらったり、訪問看護師さんに育児をお手伝いしてもらったり育児の悩みをきいてもらう。
使えるサービスはとことん利用する。
これは本当におすすめで、全てを自分でやろうとしなくて済むので心が軽くなります。
筆者は、ヘルパーさんにはお料理を助けていただき、訪問看護師さんには夫が遅番の日の子どもたちの入浴介助や歯磨き着替えなどを手伝っていただいています。
子どもとはなれる時間をつくる
三つ目は、もし育児ノイローゼになってしまったときは…なるべく休める時間をつくること、子どもと離れる時間をつくることが大切だと思います。
パパがお休みならパパに任せる。祖父母の理解があれば祖父母を頼ってみる。それがむずかしいママもたくさんいると思います。
一時保育を利用したり、預かり保育で預かり時間を延長したり、キッズLINEなどのベビーシッターを検討してみたり…とにかくママが子どもと離れる時間を確保しましょう。
少しでもゆっくり休むこと、少しでも自分のやりたいことをする。食べたいものを食べて飲みたいものをのむ、そんな自分を大切にする時間をぜひ作ってみてください。
【まとめ】ADHDママが育児ノイローゼにならないように
最後に、ADHDママが育児ノイローゼにならないようにするためには、どうしたらよいでしょうか。
人や行政サービス、福祉の力に頼ることを躊躇しないでください。むしろ、どんどん頼りましょう!頼ることがお子さんの笑顔、ADHDママの笑顔につながります。
手を抜けるところは、どんどん手をぬいて外注できることはする。子どもと離れる時間を増やす…自分にやさしい時間を確保することは子どもへのやさしさにつながります。