最初は全員敵に思えた。私が精神病院に3ヶ月入院して思ったこと。

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精神病院ってどんなところなんだろう

彼氏が今度、精神病院に入院することになりました。私はどうやって支えたらいいんだろう。

精神病院に入院と聞くと、怖いイメージがあるかと思います。

実は筆者は過去に2回閉鎖病棟に入院した経験があり、私も入院にマイナスなイメージがつい先行してしまいましたが、あの時入院をして良かったと心から思っています。ちなみに発達障害、統合失調症、軽度知能障害を持っています。

そんな過去の「精神病院に入院するきっかけ」や「入院、退院する際のリアルな思い」から「精神病院への入院の制度や仕組み」について紹介します。

それではさっそくみていきましょう。

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精神病院の入院の種類

精神病院の入院の種類は大きく4種類あります。

  • 任意入院
  • 医療保護入院
  • 応急入院
  • 措置入院

一つずつ詳しくみていきます。

参照:精神科の入院制度について|厚生労働省

任意入院

任意入院は患者本人の同意に基づいて行われる入院です。
強制的な入院ではないので、自分の意思で入院し、退院が出来ます。
ただし、病状によっては72時間に限り医師の判断により、退院を制限する場合があります。

医療保護入院

患者本人の同意がなくても、医師が診察の結果入院の必要性があると判断し、家族等が入院に同意した場合に行われる入院です。
自分の意思だけでは退院は出来ません。
連絡のとれる家族等がいない場合、代わりに市区町村の同意が必要となります。

応急入院

患者、または家族等の同意が得られない場合でも、医師が診察の結果、緊急の入院が必要と判断した場合に72時間を限度として行われる入院です。

措置入院

2名以上の医師の診察により、自分を傷つけたり、他人に危害を加えようとする恐れがあると判断された場合、都道府県知事の権限により措置入院となります。

私が精神病院に入院することになった理由

冒頭でもお伝えした通り、筆者は過去に2回閉鎖病棟に入院したことがあります。
どちらも統合失調症の興奮状態からくる、被害妄想、攻撃的な言動からで、2回とも措置入院からのスタートでした。
普段の様子からは考えられないような攻撃的な口調や行動(怒鳴る、物を壊そうとする、人を殴ろうとする)が筆者の場合、急性期に現れる症状です。
2回とも、拘束をされ閉鎖病棟の隔離部屋に入ることになりました。

その時のことは断片的にしか思い出せませんが、「自分は間違っていないし、なんでこんなことをされなくちゃならないんだ」と思い、症状が落ち着くまでは暴れていたのを微かながらに覚えています。

精神病院に入院から退院までの流れ

筆者の場合は入院から退院まで3ヶ月かかりました。
先程も触れた通り、暴れたり自分を傷つける可能性があるため最初は拘束をされ隔離部屋からのスタートでした。

症状が落ち着いてくると大部屋に移動となりました。
最初は慣れるまで大部屋に行くのは1日数時間程度からのスタートです。

症状の落ち着きに応じて、段階的に時間の決まりはありましたが、病院内ならば自由に行き来が出来るようになっていきました。

そして、2回ほど外泊をし退院の準備を始めます。
主治医の許可が下りると退院という流れになります。

精神病院に入院の1日の流れ

食事は7時に朝食、12時に昼食、18時に夕食といった感じで特にお菓子などを食べてはいけないという制限はありませんでした。

お風呂は週に3回で時間が決められています。

自由な時間がたくさんあります。むしろ時間だけはたくさんある、といった感じでした。
筆者はその時間を読書に費やしました。後は病棟内で仲良くなった患者さんたちと談笑したり、ゲームをしたり、楽しいと思える時間もたくさんありました。

病棟内にスマートフォンを持ち込むのは禁止でした。許可が下りると決められた時間の間病院内で自由に使えることが出来るようになります。

夜は21時半に消灯で、寝る前の薬で寝れない場合はナースステーションに行って処方されている追加眠剤をもらいに行っていました。

精神病院に入院して思ったこと

精神病院に2回入院をした筆者が、入院をして思ったことをまとめます。

入院したての時に思っていたこと

急性期の時は周りが全員敵に思えて「なんで私がこんなところに閉じ込められなくてはならないんだ」とずっと思っていました。病院に入院するまでは別の病院に通っていたのですが、極端に薬を減らされてしまい毎日ちゃんと服用していたのですが、適切な量を飲んでいくうちに攻撃的な症状も治っていきました。
自分の症状に見合った適切な量の薬をしっかり飲むということは大事なのだと改めて思いました。

症状が落ち着いてからの気持ち

症状が落ち着いてくると、自分の過去のこと、現在のこと、未来のことを整理して、深く考えられるようになります。入院するということは制限をされ辛いことがたくさんあります。時間もたくさんあるため、持て余してしまうこともあるかもしれません。筆者は退院までに何が出来るかを考え、本をたくさん読みました。いつかこの経験を活かせるようにと毎日日記もつけていました。
今読み返してみると、あの時は葛藤しながらも必死に前を向こうとして頑張っていたのだなと思います。

退院が間近になったときの気持ち

人はひとりでは生きられないのだなと実感しました。退院するまで、そして退院してから今に至るまで、様々な人たちに支えられここまで生きてこられました。家族、友人はもちろんのこと、主治医、看護師さんたち、ソーシャルワーカーさん、入院していた時に仲良くしていた他の患者さんたち。改めて気づくことが出来ました。今では貴重な人生経験だったと思っています。

【まとめ】精神病院に入院、退院を経て、今思うこと

精神病院に入院するということは、人生の休憩だと筆者は捉えています。頑張りすぎたから、辛かったから、休憩をする意味で入院をしたのだなと考えるようになりました。

自分の心をしっかり休ませるこが出来て、自分の病気や障害と向き合うことも出来ました。本をたくさん読んだことで、退院したらやってみたいことや未来像も明確に見えました。

人は誰しも完璧ではありません。それは精神疾患を患っていようがいまいが関係なくみんな等しく同じです。長い人生の3ヶ月という期間をあの病院で過ごせたことは、筆者にとってはかけがえのない財産になっています。

精神病院に入院することも、それ以外のことも、無駄な経験などひとつもないです。それぞれ何かしらの意味があり、気付きがあり、今の生活、人生をより良くするためのものだと捉えられるようになりました。

この先の人生も後悔のないように、人には善意を持って敬意を払って接し、自分自身のことも大切にしていきます。そう思えたのは精神病院に入院した経験からです。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
読んでいただいたあなたの人生がより輝いたものになりますように。

障害者雇用についてもメリットデメリットをまとめてます。よろしければお読みください。

この記事を書いた人
riko

精神疾患持ちダイエッターのライター。ダイエット、美容、自己啓発が趣味です。バンド系の音楽、映画鑑賞、読書、喫茶店も好き。アラサー。ノンバイナリージェンダー。皆様にプラスになる記事を書いていきたいと思っています。

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