大学の時に起業して会社経営してます。確かに私も精神障害を持ってます
ADHDの彼氏は起業家なのですが、もっと彼のことを理解したいです
みなさんにとって起業家はどのようなイメージを持ちますか?パワフル、頭脳明晰でクールなどいろいろあると思います。
しかし、そういった起業家の多くはメンタルの問題を抱えています。
この記事ではそういった起業家や社長などに精神疾患が多い理由を解説します。
筆者も都内で5年ほど会社を経営しておりましたが、双極性障害やADHDを患い、現在は田舎でのんびりと暮らしております。
この記事でわかることは以下のとおりです。
- 起業家の2人に1人が精神疾患を持っている
- 起業家はさまざまなストレスと常に隣り合わせ
- ストレス軽減には睡眠や運動、サウナがおすすめ
それではさっそくみていきましょう。
起業家の多くが精神疾患
カリフォルニア大学が行った調査によると、起業家の49%が、双極性障害、ADD(注意欠陥障害)、ADHD(注意欠如・多動性障害)などの精神疾患を患っているということがわかりました。
また起業家の「精神疾患障害有病率」は以下の通りです。
経営者:30%
対照群:15%
経営者:12%
対照群:4%
経営者:11%
対照群:1%
(出典: Are Entrepreneurs Touched with Fire? (summary))
データからも多くの起業家は一般の方よりも精神疾患を持っていることがわかります。
うつ病は一般よりも経営者は10人に3人、双極性障害が10人に1人と非常に高い数字です。
筆者も医者より双極性障害は経営者に多い病気だと言われたことがあります。
起業家に精神障害が多い5つの理由
精神障害を抱えてしまう理由は以下の通りです。
- そもそも精神障害を抱えてから起業
- 悩みを打ち明けられる人が周りにいない孤独さ
- 資金不足や事業がうまくいかない
- 組織内や人間関係のトラブル
- 睡眠時間の不足
それではひとつずつみていきましょう。
そもそも精神障害を抱えてから起業
そもそも起業をする前から精神障害を抱えていて、勤めていた会社を辞めて自分らしく自分のペースで働ける方法を模索した結果、起業やフリーランスという生き方を選択した方も多いです。
高校、大学までは自分の精神疾患にはあまり気づかず、ファーストキャリアの中で働く自分を見て初めて仕事に向いてない、組織で働くって無理と感じてしまう方はいるようです。
自分らしい働き方を考えた結果、社会課題が解決にモチベーションとなれば事業として走らせる方もいれば、自分の好きや得意を極め専門性を身につけていく選択をしている方もいます。
悩みを打ち明けられる人が周りにいない孤独さ
起業家で孤独を感じている人は多いです。
新しいビジネス展開をしていくときでも、会社が困難に直面しているときでも孤独を感じている人は多いです。
決して孤独になりたくて孤独になったわけではないのですが、起業家にとっては環境やプライドが孤独にさせてしまいます。
またビジネス上あまり他に情報を公開できないケースもあり相談したくてもできないケースも存在します。
筆者は幸い相談できるビジネスパートナーはいましたので、常に凸凹の関係性でやりくりしていましった。
資金不足や事業がうまくいかない
資金不足や事業の不安定さは起業家にとってメンタルを削られるものです。
資金不足は、取引先への支払いや従業員への給与の支払いなどができなくなってしまい倒産のリスクに直面します。
事業がうまくいかない場合でも、資金体力を見極めた上で事業を走らせるか、撤退するか大きな決断をしなければなりません。
経営者とは常にお金や人がいるところには「選択」が求められます。
この一つひとつの選択が小さいものから大きいものまで襲いかかってきます。
筆者も事業リスクを抱えたときに悩んだ結果、資金調達を選択しました。資金不足の状態で経営は本当に精神に良くないです。
組織内や人間関係のトラブル
組織や顧客との人間関係トラブルによるストレスは心の大きな負担となります。
組織の運営のあり方においてはよく社員やパートナーとトラブルになるケースが多いです。また、顧客とのトラブルも事業収益性に直接影響している点からストレスになります。
筆者にとって一番辛いのはビジネスパートナーに裏切られることでした。深くは語れないのですが、人間関係のトラブルは感情と論理が混ざってしまうので、複雑な問題となりメンタルにダメージを与えます。
睡眠時間の不足
筆者としては一番睡眠不足の原因が大きいと考察しています。
まず経営者が睡眠不足になる理由は大きく2点あります。
- 事業を考えて気分が高揚もしくは不安になってしまう
- そもそも労働時間が長い
起業家は常に事業のことを考えてしまい、自律神経におけるアクセルのような働きをする交感神経が活発な状態となっています。
そのため、ぐっすりと睡眠ができないケースが多いです。
睡眠を削って働いていると日中のパフォーマンスが下がり、悪循環となってしまいます。
双極性障害の躁状態ではショートスリーパーでビジネスをしてしまい、体調を崩すケースが多いです。ちなみに筆者もそのケースです。
起業家が精神障害とうまく付き合うための方法4選
起業家にとってしっかり休む道と、精神障害と付き合いながら事業を進めていく道もあります。
今回は、起業家が精神障害とうまく付き合いながらビジネスをする方法を4つ紹介します。
睡眠、運動、そしてサウナ
睡眠不足、不規則な生活リズム、長時間労働は心と体にさまざまな形で悪影響を及ぼします。
まずは睡眠ファーストで、睡眠時間や就寝時間、起床時間を決めてみましょう。睡眠リズムを整えるでも大きな変化がありますよ。
そして長時間のデスクワークや脳を使っていると全身の血流が悪くなります。軽めの運動やサウナは代謝アップやリラックス効果もあります。
サウナは頭の中がごちゃごちゃしてしまう起業家にとって、頭を強制的にすっきりさせることができるのでおすすめですよ。
やることとやらないことを明確にし周りに権限譲渡する
すべてやろうとすると自分に負荷がかかってしまいます。そこで周りを信頼して自分が行っている業務の一部を権限譲渡するのもおすすめです。
営業、営業管理、経理、事務、総務、広報、人事などの業務を全部一人で行うのは大変です。
業務には得意・不得意があるので、苦手な業務を他の社員に行ってもらうなどして軽減するとよいでしょう。
他に任せる人がいないという場合も近年では細かい範囲で切り出した業務も行ってくれる外部サービスもあるので資金に余裕があれば使ってみるのもよいですね。
公私における良いパートナーを見つける
ビジネスでもプライベートでも孤独で誰にも相談できない状態にしないためにも信頼できるビジネスパートナーやプライベートにおける大切な人の存在は大事ですね。
もうすでにいらっしゃるという方もパートナーとの関係性をさらに強固なものにするべく見直してもよいかもしれません。
「あなたにとって良いパートナーとは?」
「パートナーとのよりよい関係性とは?」
を自分に問うことで自分がパートナーに求めることに加えて、パートナーから信頼されるために必要なことも把握できると良いでしょう。
諦めること辞めるルールを決めておく
ビジネスは進めるだけがゴールではありません。ときには撤退したり、辞めたりすることも大事な局面があります。
たとえば、新しいプロジェクトを走らせたものの予算を使うだけで事業収益性が期待できず、早めに損切りをしてプロジェクトを終わらせるなどです。
致命傷を負わないためのリスク管理も起業家にとってメンタルを削られないためにも必要なことです。
【まとめ】社員や顧客も大事だけど、起業家の自分も大事
いかがでしたでしょうか。
今回は起業家の精神障害が多い理由からその対策方法を解説してきました。
筆者も5年ほど会社を経営していて、働きすぎて体調を崩し、事業をストップさせ、自宅にひきこもるという経験があります。その後に双極性障害やADHDと診断されました。
事業を進めていると、目先の自分の健康を蔑ろにしてしまうことが多いので気をつけなければなりませんね。
みなさんも精神疾患の予防をしながら起業に挑戦してみてはいかがでしょうか。
私も田舎からゆるゆると頑張っていきます。
発達CARE LANDケアランドさんの「ADHDの人はフリーランスや個人事業主は向いてない?【ASD】」という記事もADHDと起業やフリーランスの関係性についてまとまってますので是非合わせてご覧ください。
ADHDは天才病とも言われています。こちらの記事も合わせて読んでみてください。